ごはんでぐんぐん健康になる⑪
老人パワーを呼び覚ますごはん食
長生きできることは嬉しい限りですが、それにはやはり健康であることが
前提になります。健康をつくるのは食事です。
ところが高齢になると食が細くなりがちです。
食べ物を噛んだり飲み込んだりする機能が衰えることによります。
しかし、ごはんの量が減ってしまうと体力もまた低下しますから、
健康な毎日を送るためにもしっかりとごはんを食べることが大切です。
ある調査によれば、食事の全体量が減少しだすのは50~60代前半頃
からだそうです。特に主食の量が減る傾向にあるといいます。
ごはんの量が少なくなると、エネルギー源となるでんぷん質が十分に
摂取できないために体力がつかず、運動低下などが起きやすくなります。
ごはんは人が健康であるための基本の食品です。まず、ごはんをしっかり
食べて体力をつけることです。また、栄養価の高い発芽玄米ごはんを
主食にすれば、少量でも主菜や副菜も入らないくらいにバランスのとれた
食事ができ、栄養の確保につながります。
食事はすべての人に共通する楽しみですが、とりわけ外に出る機会の少ない
お年寄りにとっては、なによりの楽しみといえましょう。
ごはんをしっかり食べ、また美味しく感じられれば、それは元気の証拠です。
また、介護食にしても、ごはんが中心です。食べ慣れている以外にも、栄養
バランスの点からごはん食が一番であることがわかっているからです。
できれば健康に年をとるためにも、毎日発芽玄米ごはん、玄米酵素ごはんを
食べるようにしましょう。
ごはんでぐんぐん健康になる⑩
病人食におかゆが良いわけ
なぜ病人食におかゆが良いのでしょうか。
病気になると共通していえるのが食欲がなくなることです。
頭では、食べて元気をつけなければとわかっていても、
実際には食べ物がなかなか喉を通りません。
熱があったりするためですが、そのままでは体力が衰え、
病気を進行させることにもなります。
そこで、まず元気になるためのエネルギーを補給することが
必要です。その基となるのが炭水化物で、それを多く含むのが
ごはんです。
しかし、普通に炊いたのでは、食欲がないところにもってきて、
かみ砕く気力も失せた病人には辛い作業となります。
一口食べただけで、「もう、いらない」ということも起こります。
そこで、あまり噛まないでもすんなり喉を通るものが求められ、
それに最適なのがおかゆです。
9割近くが水分で占められ、残りのほとんどが炭水化物でできて
いますから、体力の弱った病人にとって、無理なくエネルギーを
作り出してくれます。またおかゆを発芽玄米ごはんで作れば、
ギャバの量も増え、さらに栄養も満点でおすすめです。
ごはんでぐんぐん健康になる⑨
妊婦こそごはん食
妊娠中は特に気をつけなければならないのが鉄分の摂取です。
胎児に奪われるためで、妊婦には鉄分不足による貧血が多く見られます。
1日に必要な鉄分量は一般の成人女性では10~12mgですが、
妊娠前半期は15mg、後半期は20mgで、後半期においては、
妊娠していない時の倍も必要です。
これだけの量の鉄分をとるには、それを豊富に含むものを意識して
食事に取り入れなければなりません。
鉄分の多い食品としては、一番よく知られているのがひじきです。
他にも豚レバー、しじみ、ごま、切り干し大根などがあります。
これらを積極的に食べることで必要量の鉄分をまかなえるのですが、
これらのほとんどは和食の食材といって良いでしょう。
つまり、鉄分を多くとろうと思ったら自然とごはん食になります。
また発芽玄米ごはんにすれば鉄分は白米の倍以上とることができます。
言い換えれば、ごはん食でなければ、必要量の鉄分をなかなかとれない
のです。
ごはんでぐんぐん健康になる⑧
ストレスに強いごはん
ストレスから身を守るためには、これらの成分を食事によって十分
とることですが、それにふさわしいのがごはん食です。
例えば、ビタミンCは野菜から、たんぱく質は魚や大豆製品から、
カルシウムは小魚から、ビタミンB1は海苔などから摂取できます。
また、セロトニンはトリプトファンというアミノ酸から生成され、
この時必要なのが炭水化物なのですが、これはごはんに多量に
含まれます。
白米を発芽玄米にするとさらに効果は上がり、豊富に含まれるギャバ
の力によって、その機能が高まります。
ギャバは抑制系の神経伝達物質として知られるもので、神経細胞の
興奮を抑える働きにすぐれています。
ストレスにかかると気分が鬱ぎがちになるなど、うつ状態になりやすく、
そこから脱け出るのはなにかと大変です。
日頃からごはんをよく食べてストレスに負けない身体作りをしておきましょう。
ごはんでぐんぐん健康になる⑦
キレる子供はごはん不足
食生活の重要性は単に健康面だけでなく、精神面にも及びます。
お腹が空くとイライラしたりヤル気が起きなかったりしますが、
それは大人だけでなく子供でも同じです。最近はキレる子供が
多いとよく言われ、一昔前までは見られなかった小学生や
中学生による殺人事件なども起こっています。
複雑な時代だけに原因は特定できませんが、食生活も影響している
とされます。特にカルシウム不足が指摘されています。
何故、すぐにキレるほどカルシウム不足の子供達が増えている
のでしょうか。それはカルシウムの少ない食事をしがちだからです。
カルシウムはチーズなどの乳製品の他、小魚や海藻類、豆腐や
がんもどき、野菜では小松菜、胡麻などに豊富に含まれます。
乳製品を除いては、これらの食材が主に使われるのはごはん食です。
ですから、ごはんを中心とする日本型の食事を普段からよくとって
いれば、自然とカルシウムを摂取でき、不足しないで済むのですが、
近年、子供達が好むのは肉類を中心にした欧米型の食事です。
先に挙げた食材を口にする機会が少ないのです。
朝はパン、昼は麺類やファーストフードなどを食べるのであれば、
夕食だけでもカルシウムの豊富な食事をとる必要があるのですが、
その夕食もこってりとした欧米型の食事であれば、カルシウムの
摂取は非常に難しくなります。とりわけ牛乳が苦手な子供にとっては、
これは深刻な問題です。
カルシウムの他にはギャバの不足もイライラを引き起こす原因と
なります。ギャバは発芽玄米に多量に含まれます。
すぐキレる子供には日頃から発芽玄米を食べさせるのも、1つの方法です。
今の子供達の両親が育った時代そのものが欧米型の食事に移行しだした
時期と重なるので、日本型の食事を中心に据えるのは容易ではないと
思いますが、子供達の健全な精神を養う上でも、ごはん食の機会を
積極的に増やしていただきたいと思います。
ごはんでぐんぐん健康になる⑥
“ダイエット”にはごはんがベスト
肥満はすべての病気の引き金となるものです。
適切な体重に戻すことは生活習慣病を防ぐ上からも非常に重要です。
そこで、ダイエットを心がけている人も多いかと思います。
ダイエットにはもっとも適しているのはごはん食です。
なぜならごはんはよく噛みます。
ごはん自体が粒でできていますから、粉でできたパンや麺類より
回数多く噛みます。
また、ごはん食では野菜や海藻類など食物繊維を豊富に含む物が
おかずによく添えられるので、これらもまた噛まなければなりません。
ニラのおひたしや筍の煮物などを思い浮かべてください。
何度も噛まないと喉の奥に入っていきません。
漬物もそうです。
ポリポリ、カリカリよく噛みます。
梅干も同様です。
中の身自体はトロッとしていますが、酸っぱいので少量を口に入れ、
それをごはんと一緒にゆっくり噛んで合わせます。
よく噛めばそれだけ時間がかかり、必然的に早食いにならずにすみます。
レプチンも十分に分泌され、食事の全体量は少なくても満腹感が生まれます。
同時に、ごはん食は油やバターを使わないですむ料理を合わせやすいという
最大の利点があります。特に発芽玄米ごはん、玄米酵素ごはんならGI値も
低く抑えられ、ギャバが体内の中性脂肪を減らし、痩せられるのです。
毎日の発芽玄米ごはん、玄米酵素ごはんがダイエットを確実に、
しかも健康的に成功させる一番の近道といえます。
ごはんでぐんぐん健康になる⑤
ごはん食がもたらす抗酸化パワー
活性酸素という言葉を耳にされたことがあるかと思います。
今やがん発症の90%はこの活性酸素が原因といわれるほど、健康を阻害する物質
として問題視されています。
活性酸素を多量につくりだす原因としては、環境汚染、紫外線、ストレス、放射線
などが挙げられます。しかし、日常生活の中では、紫外線を浴びたりストレスを
受けたりするのは、よくあることで、避けようにも限界があります。
それだけに日頃から積極的にとっておきたいのが抗酸化物質です。
文字通り細胞や組織の酸化を防ぐ物質です。
食品に含まれる抗酸化物質には酵素、ビタミン類、機能性成分の3種類があります。
その中で近年、話題になっているのが機能性成分の1種のポリフェノールです。
赤ワインに多量であることから広く知られるようになったのですが、日本型の食事
ではこのすぐれた機能性成分が非常に豊富です。
特に大豆にはポリフェノールの中のイソフラボンが多量で、大豆からつくられる味噌、
醤油、豆腐、油揚げ、納豆などにはたくさん含まれます。
豆腐と油揚げの味噌汁だけで、グラス1杯分のワインの何倍ものポリフェノールを摂取
できるほどです。
他にも、ごはんによく添えられる梅干しにもポリフェノールの一種のフラボノイドが、
また野菜ではナスや赤ジソに同様にアントシアニンが、さらに食事時に飲む日本茶にも、
強力な抗酸過物質であるポリフェノールの1種のカテキンがたくさん含まれます。
日本型の食事では、ポリフェノールだけでもこれほど多量なのですが、その上さらに、
野菜などからビタミンA(β-カロテン)、C、Eなどの抗酸化物質が加わりますから、
その効果は何倍にもなって発揮されます。
さらにごはんを発芽玄米ごはんにすれば活性酸素除去や認知症予防にも良いとされる
フェルラ酸、抗がん・抗酸化・抗腫瘍作用のあるフィチン酸など摂取しなければ勿体無い
成分がたくさん含まれますので最強の抗酸化パワーをあなたにもたらします。
ごはんでぐんぐん健康になる④
ごはんで動脈硬化を予防する
動脈硬化とはコレステロールなどが血管壁に付着することで、動脈が細く、
また硬くなる症状をいいます。動脈硬化が恐いのは、狭心症や心筋梗塞などの
虚血性心疾患や脳卒中などを引き起こす要因となるからです。
では動脈硬化を防ぐにはどのような食事をすれば良いのでしょうか。
それはごはん食(特に発芽玄米食、玄米酵素ごはん食)が適しています。
男女7千人を対象にした厚生労働省による調査結果にも示されています。
1日にごはんを1回食べている人、2回食べている人、3回食べている人の
それぞれのコレステロール値を測定したところ、女性の場合、コレステロール値
は日に1回、2回、3回の人の順に低くなり、コレステロールの平均値に至っては、
日に3回食べている人は日に1回しか食べない人より10mg/dlも低いことが
判明したのです。男性は女性ほどではありませんが、それでももっとも低かったのは
1日に3回食べている人でした。
ごはん食は、脂肪分やコレステロールの少ない魚介類や野菜類などをおかずにして
とることができるので、コレステロールを高くしないために非常に適しています。
中高年を過ぎると動脈硬化は例外なくどの人にも起こります。
しかし、進行するかどうかは毎日の食事の内容にかかっています。
美味しいだけでなく健康にも良いごはん食で動脈硬化もまた防げるのですから、
是非、食生活の中心に据えていただきたいと思います。
ごはんでぐんぐん健康になる③
血糖値を下げるごはん食
生活習慣病の中で、今や日本人にとって国民病ともいわれているのが糖尿病です。
糖尿病による志望者は年間10万人にも達します。
糖尿病になったら、なによりも食事の管理が必要です。
インスリンの働きに見合う量の食事をし、血糖値が急激に上がらないようにすることが
大切です。なぜなら、血糖値が上がれば上がるほど、それを下げるために多量のインスリン
を必要とするからです。しかし、その機能が弱いので対応できず、病気を進行させて
しまいます。今はまだ糖尿病でない人も、このような食事を続けていると、それだけ
インスリンに負担がかかりますから、糖尿病を誘発する恐れがでてきます。
血糖値の上昇度はグリセミックインデックス(GI)に表されます。
ブドウ糖を摂取した時の血糖反応の度合をいい、GI値が高いほど血糖値が急激に上昇した
ことを意味します。そこで主食のパンとごはんを比べてみると、食パンはGI値91、
であるのに対し、白米ごはん81、さらに玄米ごはんはそれよりずっと低い63,
発芽玄米ごはんは53とパンが急上昇するのに対し、発芽玄米ごはんはずっと穏やかです。
ごはんやパンは主成分である炭水化物は最大のエネルギー源です。
食事からはずすことはできません。それだけに血糖値が急激に上がらなくてすむ発芽玄米食
は糖尿病を防ぐ上で大変適しているのです。
ごはんでぐんぐん健康になる②
生活習慣病予防に最適なごはん
日本型の食事と欧米型の食事とではどこが違うのでしょうか?
一言でいえば、日本型の食事は低エネルギー、低脂肪、高たんぱく質です。
一方、欧米型の食事は高エネルギー、高脂肪、高たんぱく質です。
高たんぱく質の点では同じですが、エネルギーと脂肪の点で異なります。
欧米型の食事が生活習慣病を引き起こす可能性が高いのは、まさにこの
高エネルギー、高脂肪の点にあるのです。
このような食事ばかりを続けていると、エネルギーのとり過ぎから肥満が
生じやすくなります。
肥満は多くの病気の基になるもので、高血圧、糖尿病を始め、いろいろな
生活習慣病を誘発します。また、栄養がかたよることで、そのバランスが
悪くなり、特に体組織の成長や保持、機能調節に役立つビタミンやミネラル
の不足をもたらします。
ビタミンC1つとっても、この栄養素が不足すれば免疫機能が弱まり、
異物質の体内への侵入を簡単に許して、病気にかかりやすくなります。
さらに前述したように、食物繊維の不足も問題です。
生活習慣病を予防するには、まず低エネルギー、低脂肪の食事をとることです。
それにもっともふさわしいのがごはんを中心にした日本型の食事です。
特に発芽玄米は栄養バランスにも優れているので、微量栄養素や機能性成分
までまんべんなく摂取でき、それだけ生活習慣病にかかりにくくなります。